にじさんじの人気ユニット「双龍会」の公式番組終了が発表されてから、特にメンバーの一人である加賀美ハヤトさんへの批判が過熱し、多くのファンが心を痛めています。SNSを開けば目にしたくない言葉が飛び込んできたり、全く関係のない別のアカウントを使っているのに、辛い情報が流れてきたり…。そんな状況に、どうしたらいいのか分からず、ただただ疲弊してしまっている方も少なくないのではないでしょうか。
さらに、今回の件では、加賀美さんの所謂「中の人」に関する過去のプライベートな投稿を意図的に探し出し、それを拡散して検索結果に表示させようとする悪質なアカウントまで現れています。このような状況は、炎上をさらに加速させ、推しを応援したいという純粋な気持ちさえも踏みにじられているようで、本当に辛いですよね。
自分の応援している人が、謂れのないことであったり、過去の些細なことであったり、様々な理由で炎上してしまうというのは、ファンにとって初めての経験であればあるほど、どうやって自分の心を守ればいいのか、どう行動すればいいのか分からなくなってしまうものです。
この記事では、今まさに辛い思いをしているあなたが、少しでも心穏やかに過ごせるように、そして、自分の大切な「推し」を応援し続けるために、具体的な自衛の方法や、心を軽くするためのメンタルケアについて、詳しく、そして丁寧に解説していきます。また、悪質な「中の人」情報の晒し上げに対して、運営であるエニカラへの報告は意味があるのか、という疑問にもお答えしていきます。
これは、あなた自身を守るための、そして、これからも健やかに推し活を続けていくための、一つの「お守り」のような記事です。どうか、一人で抱え込まず、少しでもあなたの心が軽くなる手助けになれば幸いです。
第1章:今回の炎上で何が起きているのか
今回の件の発端は、にじさんじの公式番組「ゲームる?ゲームる!」の企画として行われていた、リゼ・ヘルエスタさんと加賀美ハヤトさんによるユニット「双龍会」の番組が終了するという発表でした。多くのファンが別れを惜しむ中、公式X(旧Twitter)アカウントが投稿した一枚の画像が、一部のファンの間で物議を醸しました。その画像には、本来もう一人いるはずのメンバーの姿がなく、リゼさんと加賀美さんのみが写っていたのです。この投稿に対して、「配慮がないのではないか」といった声が上がり、小さな火種が生まれました。
しかし、問題はここで終わりませんでした。この公式の投稿をきっかけに、一部の過激な意見を持つ人々が、加賀美ハヤトさん個人に対して、過去の発言や行動を掘り起こし、批判を始めたのです。特に、加賀美さんの所謂「中の人」とされる人物の過去のプライベートなSNS投稿がターゲットにされました。その内容は、数年前に投稿された、女性に関するやや過激なジョークや、個人の趣味に関する発言などでした。
これらの過去の投稿は、TikTokやXなどの拡散力の高いSNSを通じて、瞬く間に広まっていきました。特にTikTokでは、過去の発言を切り取った動画が作成され、「#加賀美ハヤト炎上」といったハッシュタグと共に拡散。これにより、元々の文脈を知らない人々にも情報が届き、批判の声はさらに大きくなっていきました。Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトでも、「加賀美ハヤトが炎上しているのはなぜ?」といった質問が多数投稿され、多くの人の関心事となっていることがうかがえます。
さらに深刻なのは、一部のアカウントが、意図的に「中の人」の個人情報を検索結果に表示させようとする動きを見せていることです。これは、単なる批判や意見表明の域を超えた、プライバシーの侵害にあたる可能性のある悪質な行為です。Vtuberという文化の根幹を揺るがしかねないこの問題は、多くのファンに深い悲しみと恐怖を与えています。応援している側からすれば、推しが傷つけられるだけでなく、その存在そのものが脅かされているように感じてしまうのも無理はありません。
第2章:炎上時にやってはいけないこと
推しが炎上の渦中にいる時、私たちは冷静さを失いがちです。「何か行動しなければ」「推しを守らなければ」という気持ちが先走り、かえって事態を悪化させてしまったり、自分自身を傷つけてしまったりすることがあります。ここでは、そんな時にこそ心に留めておきたい「やってはいけないこと」を、具体的な理由と共に解説していきます。
誹謗中傷は絶対にしない
まず、大前提として、どんな理由があろうとも、誰かを誹謗中傷することは絶対にあってはなりません。 これは、炎上の原因を作ったとされる相手に対しても、的外れな批判を繰り返す第三者に対しても同じです。たとえ相手に非があったとしても、人格を否定するような言葉や、侮辱的な表現を使うことは、決して正当化されません。
最近では、SNSでの誹謗中傷に対して、多くの事務所が法的措置を含む厳しい対応を取っています。実際に、にじさんじを運営するエニカラも「攻撃的行為及び誹謗中傷行為対策チーム」を設置し、悪質な投稿者に対して情報開示請求を行い、損害賠償請求や刑事告訴に至ったケースも少なくありません。「不祥事を起こした相手だから何を言ってもいい」ということは決してなく、誹謗中傷は全く別の問題として扱われます。正義感からの一言が、あなた自身を法的なトラブルに巻き込む可能性があることを、決して忘れないでください。
そして何より、言葉の暴力は、画面の向こう側にいる生身の人間の心を深く傷つけます。それは、あなたの愛する推しが今まさに受けている痛みと同じものです。怒りや悲しみの連鎖を断ち切るためにも、私たちは言葉の重みを理解し、責任ある発言を心がける必要があります。
うわさや憶測に基づく発言をしない
炎上が起きると、様々な情報が錯綜します。特に、匿名性の高いSNSでは、信憑性の低い情報や、個人の憶測に基づいた「リーク」と称するものが、あたかも事実であるかのように拡散されることがよくあります。今回の件でも、鳴神裁さんのような情報発信者のリークが話題になりましたが、公式から発表された情報以外は、すべてが不確定な「うわさ」に過ぎません。
これらの不確かな情報を鵜呑みにし、それを元に発言したり、拡散したりすることは非常に危険です。もしその情報が間違っていた場合、意図せずデマの拡散に加担してしまい、新たな火種を生むことになりかねません。何が真実で、何が偽りなのか。それを個人で見極めるのは非常に困難です。だからこそ、公式からの発表を静かに待ち、はっきりと事実だと確認できない情報については、むやみに言及しない、広めないという姿勢が重要になります。
過度な擁護や応援をしない
「推しを守りたい」という気持ちから、SNS上で推しを擁護したり、応援のメッセージを送ったりしたくなるのは、ファンとして自然な感情です。しかし、炎上が過熱している最中においては、その行動が逆効果になってしまうことがあります。
過度な擁護は、炎上を煽っている側から見れば「盲目的な信者」「囲い」と見なされ、新たな攻撃の的になる可能性があります。たった一つの擁護コメントがスクリーンショットで晒され、「〇〇のファンはこれだから」と、あなた個人だけでなく、ファン全体、さらには界隈全体への批判に繋がってしまうケースも少なくありません。また、擁護や応援のツイートが増えることで、関連ワードがトレンドに長く留まり、結果的に炎上を長引かせてしまうことにもなりかねません。
あなたの「推しを応援したい」という気持ちは、決して間違っていません。しかし、その気持ちを表現する場所とタイミングは、慎重に選ぶ必要があります。どうしても伝えたい想いがあるのなら、後述するように、誰もが見えるオープンな場所ではなく、推し本人にだけ届くクローズドな方法を選ぶのが賢明です。
周りのファンへの配慮を欠かさない
炎上をきっかけに、推しに対して幻滅してしまったり、ファンを辞めることを考えたりする人もいるでしょう。その決断は個人の自由であり、誰にも責められるものではありません。しかし、その気持ちをSNSで表明する際には、周りのファンへの配慮を忘れないでください。
あなたのタイムラインには、まだ推しを信じ、心を痛めながらも応援を続けようとしている仲間がいるかもしれません。そんな中で、「もう無理」「ファンやめます」といったネガティブな発言を目にすることは、彼らの心をさらに傷つけることになりかねません。もしファンを辞めるという決断をしたのであれば、その気持ちは一旦自分の心の中に留めておくか、ごく親しい友人にだけ話すなど、公の場での発言は控えるのが思いやりと言えるでしょう。
推しと自分の境界線を明確にする
最後に、そして最も大切なことの一つが、「推しと自分は別の人間である」という境界線を、改めて明確に意識することです。推し活に熱中するあまり、私たちはいつの間にか推しと自分を同一視しがちです。推しが褒められれば自分のことのように嬉しくなり、推しが批判されれば自分のことのように傷ついてしまう。それは、深く応援しているからこその感情ですが、炎上時にはその一体感が、あなた自身を精神的に追い詰める原因になります。
推しが炎上しているのは、あなたの責任ではありません。あなたが心をすり減らす必要も、罪悪感を抱く必要もありません。まずは、「これは自分の問題ではない」と一歩引いて、客観的に状況を捉えることが、あなたの心を守るための第一歩です。
第3章:心を守るための具体的な自衛方法
炎上の渦中にいると、ネガティブな情報が否応なく目に入り、心がすり減ってしまいます。しかし、いくつかの具体的な方法を知っておくだけで、そうした情報から自分を効果的に守ることができます。この章では、あなたの心を守るための実践的な自衛術を、SNSとの付き合い方から具体的な設定方法まで、詳しく解説していきます。
3-1. SNSとの距離の取り方
「見たくないのに、つい検索してしまう」「誹謗中傷の投稿を探しては落ち込んでしまう」…そんな自分を責めていませんか?実は、その行動はごく自然な反応なのです。
専門家によると、人は自分の悪口を言われている場所でさえ、つい見に行ってしまう傾向があるそうです。これは、自分にとっての危険をいち早く察知しようとする「生存本能」から来る行動で、「パトロール」のようなもの。ですから、「見てしまう自分はダメだ」と罪悪感を抱く必要は全くありません。大切なのは、「自分は今、それだけ強い危機感を感じているんだな」と、まずは自分の状態を客観的に受け止めてあげることです。
その上で、一度冷静に考えてみてください。推しが炎上していることは、あなたにとって非常に辛い出来事ですが、あなたの生命が直接的に脅かされているわけではありません。むしろ、攻撃的な言葉が溢れるSNSを見続けることの方が、あなたの心を脅かし、傷つけているのではないでしょうか。
「SNSを見ることで、自分は逆に傷ついているんだ」と気づくことができれば、自然とSNSから距離を置くきっかけが生まれます。無理に「見るのをやめよう」と決意するのではなく、自分の心を守るために、少しだけスマートフォンから離れてみる。それくらいの軽い気持ちで大丈夫です。そうやって物理的に距離を置くことで、前章で述べた「推しと自分の境界線」をより明確に引くことにも繋がります。
3-2. X(旧Twitter)での具体的な自衛設定
SNSから完全に離れるのが難しい場合でも、設定を工夫するだけで、見たくない情報を大幅にシャットアウトすることができます。特にX(旧Twitter)には、強力な自衛機能が備わっています。
キーワードミュート機能の活用
これは、指定したキーワードが含まれる投稿を、タイムラインや通知に表示させなくする機能です。今回の件で辛い思いをしているなら、まずこの設定を強くお勧めします。
【設定方法】
- Xのアプリを開き、左上の自分のアイコンをタップしてメニューを開きます。
- 「設定とプライバシー」→「プライバシーと安全」→「ミュートとブロック」と進みます。
- 「ミュートするキーワード」を選択し、右下の「+」ボタンを押します。
- ここに、見たくないキーワードを一つずつ入力していきます。
【ミュートすべきキーワードの例】
- 加賀美、ハヤト
- 双龍会
- 炎上
- 中の人、魂
- その他、今回の件でよく目にする不快な単語や、晒し上げをしているアカウント名など
キーワードを入力する際には、「ホームタイムラインからミュート」「通知をミュート」の両方にチェックを入れることを忘れないでください。また、「期間」は「無期限」に設定しておくと良いでしょう。これで、あなたのタイムラインはかなり平和になるはずです。
ブロックとミュートの使い分け
不快な投稿を繰り返すアカウントや、明らかに悪意を持って情報を拡散しているアカウントは、迷わず「ブロック」しましょう。ブロックすることで、相手からのリプライや「いいね」なども届かなくなり、相手の投稿も表示されなくなります。
一方で、悪気はないけれど、炎上に関する話題を頻繁にリポストしてしまう友人やフォロワーに対しては、「ブロック」ではなく「ミュート」が有効です。アカウントをミュートすれば、相手に知られることなく、その人の投稿を自分のタイムラインに表示させないようにできます。人間関係を壊さずに、自分の心を守るための優しい自衛策です。
3-3. 別のアカウントでも情報が流れてくる場合の対策
「趣味用の別のアカウントを使っているのに、そこにも炎上の情報が流れてきて辛い」というケースも多いでしょう。これは、あなたがフォローしている誰かが、その話題に言及したり、関連する投稿をリポストしたりしていることが原因です。
この場合も、基本的には前述したキーワードミュートやアカウントミュートが有効です。どのキーワードが原因で表示されているのかを特定し、ミュートワードに追加していきましょう。また、これを機に、自分が本当に見たい情報だけを得られるように、フォローしているアカウントを一度見直してみるのも良いかもしれません。あなたのタイムラインは、あなた自身が心地よいと感じる空間であるべきです。
第4章:メンタルケアの実践方法
SNSでの自衛設定は、いわば外部からの攻撃を防ぐ「鎧」です。しかし、すでに心の中に溜まってしまったモヤモヤやストレスは、それだけでは解消されません。この章では、傷ついたあなたの心を優しく癒すための、具体的なメンタルケアの方法について考えていきましょう。
4-1. 推しと自分の線引きを改めて意識する
第2章でも触れましたが、メンタルケアにおいて最も重要なのが「推しと自分は別の人間である」という境界線をしっかりと引くことです。これは、推しへの愛情を否定することでは決してありません。むしろ、あなた自身が健やかでいるために、そして、これからも長く推しを応援し続けるために不可欠な考え方です。
推しが批判されているのを見ると、まるで自分が責められているかのように感じ、辛くなりますよね。しかし、それはあなたの責任ではありません。あなたは何も悪いことをしていないのです。まずはその事実を、自分自身に優しく言い聞かせてあげてください。「これは私の問題ではない」「私は私、推しは推し」と心の中で唱えるだけでも、少し気持ちが楽になるはずです。
この境界線を意識できるようになると、炎上という出来事を一歩引いた場所から、より客観的に見つめることができるようになります。それは、感情の渦に飲み込まれず、自分自身の心を守るための大切なスキルです。
4-2. 「援護射撃」したくなった時の心の処方箋
「推しのために何かしたい」「間違った批判には反論したい」という気持ちが湧き上がってくるのは、ファンとして当然のことです。しかし、その衝動のままに行動する前に、一度立ち止まって自分の心に問いかけてみてください。
「自分は、何のためにこの行動をしようとしているんだろう?」
- 本当に推しのことが心配だから?
- 炎上を少しでも早く終わらせたいから?
- それとも、推しを攻撃する相手への怒りから、ただ言い返したいだけ?
もしあなたの目的が「推しを心配している気持ちを伝えたい」ということであれば、不特定多数が見るXのタイムラインで反論を書き込むことは、最適な手段とは言えないかもしれません。前述の通り、それは新たな争いの火種となり、かえって推しを苦しめる結果に繋がる可能性すらあります。
専門家も、応援の気持ちはオープンな場ではなく、クローズドな場で伝えることを推奨しています。例えば、ライバー本人にしか見えないDM(ダイレクトメッセージ)を送る、あるいは、温かい言葉を綴った手紙を送るといった方法です。これなら、あなたの純粋な応援の気持ちが、誰にも邪魔されることなく、まっすぐに推し本人に届きます。「あなたの味方でいるよ」「いつも応援しています」というたった一言が、渦中にいる推しにとって、どれほどの救いになるか分かりません。
もし、どうしても何かを書き込みたくなったら、一度下書きに保存して、一晩寝かせてみましょう。翌朝、冷静な頭で読み返してみると、「この表現は少し強すぎるな」「これは言わなくてもいいことかもしれない」と、客観的な視点を取り戻せるはずです。
4-3. 心を軽くするための具体的なアクション
SNSでの自衛と心構えができたら、次は積極的に心をリフレッシュさせる行動を取り入れていきましょう。
- SNSから意識的に離れる時間を作る: 「1時間だけアプリを消してみる」「寝る前はスマホを触らない」など、小さなルールで構いません。物理的に情報から距離を置くことで、心は驚くほど穏やかになります。
- 楽しかった頃の配信や動画を見返す: 炎上のことばかり考えていると、なぜ自分が推しを好きになったのか、その原点を見失いがちです。あなたが大好きだった頃の、笑顔になれる配信や動画をもう一度見てみましょう。きっと、「やっぱりこの人が好きだな」という温かい気持ちが蘇ってくるはずです。
- 信頼できる仲間と話す: 同じように心を痛めている友人がいるなら、その気持ちを分かち合うのも良いでしょう。ただし、炎上の話題を蒸し返してさらに落ち込むのではなく、「あの配信のここが良かったよね」といったポジティブな話題を共有するのがポイントです。
- 全く別の趣味に没頭する: 推し活以外の、あなたが夢中になれることに時間を使ってみましょう。映画を見る、本を読む、散歩をする、美味しいものを食べる。何でも構いません。炎上のことから意識をそらす時間を作ることで、心に新しい空気が流れ込みます。
大切なのは、あなた自身を労わる時間を作ってあげることです。辛い時は、無理に元気を出そうとせず、自分の心が安らぐことを優先してください。
第5章:エニカラへの通報は意味があるのか
「中の人の過去ツイートを晒しあげて検索に引っ掛かるようにしているアカウントがある」
今回の件で、特に悪質で心を痛めるのが、このようなプライバシーを侵害する行為です。単なる批判や意見とは一線を画す、こうした悪質な嫌がらせに対して、「運営に報告しても意味がないんじゃないか…」と諦めてしまっている方もいるかもしれません。
結論から言うと、その通報は、決して無意味ではありません。むしろ、非常に重要です。 この章では、なぜ通報が有効なのか、そして具体的にどう行動すればいいのかを解説します。
5-1. 「中の人」情報の晒し上げは明確な通報対象
まず知っておいていただきたいのは、Vtuberの演者(いわゆる「中の人」)の個人情報を本人の許可なくインターネット上で暴露する行為は、プライバシー侵害として法的に認められる可能性があるということです。実際に、過去の裁判では、Vtuberの演者の本名や年齢を暴露した投稿者に対して、プライバシー侵害が成立するという判決が出ています(東京地判令和2年12月22日)。
これは、「Vtuberはキャラクターだから」「公の存在だから」といった理屈が通用しないことを意味します。キャラクターの向こう側には、守られるべきプライバシーを持った一人の人間がいます。その人格や尊厳を傷つける行為は、決して許されるものではありません。
そして、にじさんじを運営するエニカラ株式会社は、こうした誹謗中傷やプライバシー侵害に対して、非常に厳しい姿勢で臨んでいます。同社は「攻撃的行為及び誹謗中傷行為対策チーム」を常設しており、所属ライバーに対する悪質な行為を常に監視し、法的措置を講じています。
過去の活動報告では、ライバーの名誉を毀損するような悪質なコラージュ画像を投稿した人物や、執拗な誹謗中傷を繰り返した人物に対して、発信者情報開示請求を行い、損害賠償請求や刑事告訴にまで至った事例が複数報告されています。つまり、あなたが発見した悪質なアカウントも、通報することで、この対策チームの目に留まり、法的措置の対象となる可能性が十分にあるのです。
5-2. 通報フォームの具体的な使い方
エニカラは、公式サイトに「攻撃的行為または誹謗中傷行為に関する通報」専門のフォームを設置しています。ここに情報を提供することが、最も確実で効果的な方法です。
【通報の手順】
- エニカラ公式サイトの通報フォームにアクセスします。
- 「通報者のお名前」「メールアドレス」「電話番号」を入力します。(これらは必須項目です)
- 「通報内容」の欄に、発見した悪質な行為について、できるだけ具体的に記述します。
【通報内容に含めるべき情報】
- 誰が (Who): 悪質な投稿をしているアカウント名やID
- いつ (When): 投稿された日時
- どこで (Where): 投稿のURL(Xの投稿URL、TikTokの動画URLなど)
- 何を (What): 投稿の具体的な内容(「〇〇という内容で、中の人の個人情報を晒しています」など)
特に重要なのが、証拠となるスクリーンショットを保存しておくことです。悪質な投稿は、後から削除されて証拠がなくなってしまう可能性があります。通報フォームには画像を添付する機能はありませんが、エニカラ側で調査を進める中で、後から画像の提供を求められる場合があります。問題の投稿を発見したら、必ず投稿全体(URL、アカウント名、投稿内容、日時がわかるように)のスクリーンショットを撮影し、保存しておきましょう。
5-3. 通報する際の心構え
通報は、感情的な言葉で相手を非難する場ではありません。目的は、起きた事実を淡々と、そして正確に運営会社に伝えることです。「こんなひどいことを言っています!許せません!」といった感情的な表現は避け、「〇月〇日、〇〇というアカウントが、以下のURLでライバーのプライバシーを侵害する投稿を行っていました」というように、客観的な事実を報告することを心がけましょう。
一人や二人の通報では何も変わらない、と思うかもしれません。しかし、同じような通報が多数集まることで、運営側も問題の深刻度をより正確に把握することができます。あなたのその一つの行動が、推しを守る大きな力になるのです。諦めずに、声を上げることが大切です。
第6章:初めて推しが炎上した時の心構え
自分の推しが炎上するというのは、本当に辛く、不安な経験です。特に、それが初めての経験であれば、世界の終わりのように感じてしまうかもしれません。しかし、どうか覚えておいてください。あなたは一人ではありません。そして、この嵐も、いつかは必ず過ぎ去ります。
炎上は誰にでも起こりうること
Vtuberに限らず、多くのファンを持つ有名人にとって、炎上はある意味で避けては通れない道の一つです。過去の些細な発言が掘り起こされたり、意図しない形で発言が切り取られてしまったり。影響力が大きくなればなるほど、その言動は多くの人の目に触れ、様々な解釈を生み、時には批判の対象となります。今回の加賀美さんの件も、そうした側面があるのかもしれません。
大切なのは、「炎上した=推しが悪い人間だ」と短絡的に結びつけないことです。もちろん、問題となった言動に改善すべき点があったのかもしれません。しかし、それはその人の一部分でしかなく、あなたがこれまで見てきた、推しの魅力や素晴らしい点がすべて消えてなくなるわけではないのです。
時間が解決してくれることを信じる
燃え盛る炎の渦中にいると、この状況が永遠に続くように思えてしまいます。しかし、どんなに大きな炎上も、時間が経てば必ず少しずつ鎮火していきます。人々の関心は新しい出来事へと移り、過熱した感情も次第に冷静さを取り戻していきます。今はただ、耐え難い時間かもしれませんが、「この辛さは永遠ではない」と知っているだけでも、少し心が軽くなるはずです。
これからどう応援していくかは、あなたの自由
この出来事を通して、推しに対する気持ちに変化が生まれることもあるでしょう。それでも変わらず「信じ続けたい」と思うのも、少し距離を置いて「冷静に見守りたい」と思うのも、あるいは「ファンを辞める」という決断をするのも、すべてあなたの自由です。どの選択が正しくて、どの選択が間違っているということはありません。
重要なのは、あなた自身の心を最優先に考えることです。周りの意見や「ファンならこうあるべきだ」というプレッシャーに惑わされず、自分が一番心地よいと感じる距離感で、推しと向き合っていけばいいのです。
界隈の一員としての自覚
最後に、少しだけ前向きな話を。今回の辛い経験は、あなたをファンとして、一人の人間として、少しだけ強くしてくれるかもしれません。炎上という出来事は、ファンコミュニティ、いわゆる「界隈」がいかに外の世界から見られているかを意識するきっかけにもなります。一人のファンの言動が、界隈全体のイメージに繋がってしまう可能性がある。その自覚を持つことで、より成熟した、思いやりのある応援の形を、私たち一人ひとりが考えていくことができるのではないでしょうか。
まとめ:あなたの心が、なによりも一番大切
ここまで、にじさんじ双龍会の炎上と、それに伴う加賀美ハヤトさんへの批判に心を痛めているあなたへ、具体的な自衛方法からメンタルケア、そして運営への対処法まで、詳しくお伝えしてきました。
たくさんの情報をお伝えしましたが、一番忘れないでほしいのは、「あなたの心が、なによりも一番大切だ」ということです。SNSでのキーワードミュートやブロックといった自衛は、自分自身を守るための正当な権利です。決して「逃げ」ではありません。
そして、推しと自分との間に、健全な境界線を引くことを忘れないでください。推しを大切に思う気持ちと同じくらい、あなた自身の心も大切に労ってあげてください。辛い時は無理をせず、SNSから離れて、自分の好きなことに時間を使う勇気を持ちましょう。
悪質な晒し上げ行為に対しては、諦めずにエニカラの通報フォームへ事実を報告すること。その一つ一つの声が、推しを守る力になります。
もし、どうしても気持ちが晴れず、日常生活に支障が出るほど辛い場合は、専門のカウンセラーや心療内科に相談することも、決して特別なことではありません。あなたの心を守るための、大切な選択肢の一つです。
この嵐が一日も早く過ぎ去り、あなたがまた心から笑顔で推しを応援できる日が来ることを、切に願っています。

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