プリキュアの前番組が「うるさい」と話題|SNSの声と朝番組の演出論を考える

2026年4月から、日曜朝8時のプリキュアが始まる前に新番組が流れている。歌・ダンス・デコレーション、そして高テンションのMC陣——この番組を見た親から「うるさい」「苦手」という声がSNSで相次いでいる。一方で、子供が大喜びしているという肯定派も少なくない。いったいどんな番組で、なぜここまで反応が分かれるのか。Xの声を整理しながら、多角的に考えてみたい。

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SNSで広がった「プリキュア前の番組がうるさい」の声

話題の発端のひとつは、2026年4月中旬にXに投稿されたある父親の一言だ。「この4月から始まった、プリキュアの前にやってる番組、きらい。長女は好きで見たがるけど次女には見せたくない…」という内容に、多くの親から共感のリプライが集まった。

Xには似た感想が続々と並ぶ。「朝からうるさすぎる」「テンション高すぎて疲れる」「爆音で流さないでほしい」「昔のニチアサの穏やかさが恋しい」——投稿者の多くは、未就学児や小学校低学年の子を持つ親世代だ。「プリキュア待機中に疲弊する」「世界観が一気に崩れる」という声も見られた。

関連ハッシュタグ「#トビダスクール」「#トビスク」では批判・肯定どちらの声も拡散が続いており、放送開始から数週間でSNS上の話題として定着している。

その番組は何?トビダスクールの基本情報

話題になっているのは『よ〜い!スターと!トビダスクール』(通称:トビスク)だ。テレビ朝日系全国24局ネットで2026年4月5日にスタートした新番組で、放送時間は毎週日曜8:00〜8:30。プリキュアの直前の枠にあたる。

舞台は宇宙に浮かぶ不思議な学園。歌・ダンス・デコレーション・自己紹介ライブなど、個性と表現を前面に出した子ども向け教育バラエティだ。公式コンセプトは「観るたびに心が輝く、視聴者参加型の不思議な学園エンターテインメント」とされている。

MCは、原宿系クリエイター3人組・竹下☆ぱらだいす(あぃりDX・だーご・しんぢくん)と、TikTokerのしなこ。オーディションで選抜された5〜9歳の男女混合キッズグループ・MADAMADAも出演する。テレビ朝日の弘中綾香アナウンサーはキャラクター「ピピカ」の声の出演という形で参加している。出演者全員が地上波初レギュラーというフレッシュな顔ぶれだ。

日曜朝8時台前半への子ども番組の投入は、2017年以来の編成変更でもある。テレビ朝日の「子ども番組強化」方針の一環と位置づけられている。

なぜ「うるさい・苦手」と言われるのか|Xの声を整理する

批判的な声を整理すると、主な論点は3つに分けられる。

まず演出面への違和感だ。歌・ダンス・早口のコール&レスポンス・派手なデコレーション企画が連続する構成に、「朝から情報量が多すぎる」と感じる声が多い。「BGMがうるさい」「テンポが速くてついていけない」という指摘も目立つ。

次にMCのキャラクターへの戸惑いだ。原宿系・ギャル系の独特な世界観とテンションが、従来の子ども番組のトーンとは異なると感じる親が多い。「子供向けというより大人のノリに見える」という声もある。

3つ目は子供への影響の懸念だ。「刺激が強すぎて嫌がる子もいる」という親の声が一部に見られた。同じ家庭でも、ノリノリで楽しむ子と嫌がる子がいるというケースが複数報告されており、子供によって反応が大きく異なるようだ。

「苦手」という言葉の背景にあるのは、番組そのものへの全否定というよりも、「この時間帯に、この演出は合わない」という個人的な違和感に近いように読める。

擁護派の声|子供は喜んでいる

批判が目立つ一方で、肯定的な声も数多く投稿されている。「うちの子がノリノリで踊り出す」「すぐ覚えて家で真似している」「朝から元気が出る」という親のコメントは少なくない。

「α世代の子供にはこれくらいのテンションがちょうどいい」「TikTokのノリが好きな子にはハマる」という声もある。出演者のしなこは、TikTokで小学生を中心に「しなこダンス」が流行した実績を持つクリエイターで、子供との親和性は本物だ。

批判への反論として、「自分の好みを押し付けるのはどうか」「子供が楽しんでいるならそれでいい」という意見も一定数あった。好きな子は本当に好きで、苦手な親は本当に苦手——反応が大きく割れることが、この話題の特徴と言える。

なぜ最近の子供番組は「やかましい」のか|演出の背景を考える

「うるさい子供番組」は近年に限った話ではないが、傾向として変化があるのは確かだ。

YouTubeやTikTokの台頭で、子供が日常的に接するコンテンツの平均テンポは年々上がっている。「最初の数秒で引きつけなければスキップされる」というスマホ動画の文法が、地上波の子供番組の演出にも影響を与えはじめている。

番組の視聴覚的な刺激を強くする背景には、子供の注意を引き続けることへの切実な要請がある。2010年代以降、情報量の多い演出・高テンポの構成が子供番組に増えた流れも、こうした変化と無関係ではない。

トビダスクールのMC陣がSNS発のクリエイターであることも象徴的だ。彼女たちのコンテンツはもともとスマホで見られることを前提に作られている。テレビの画面に持ち込まれたとき、視聴習慣の異なる層には「刺激が強い」と感じられることがある。

NHKのEテレ系が穏やかな演出を保ち続けるのとは対照的に、民放の子供番組は「エンターテインメント性」と「教育性」のバランスをSNS時代に合わせて更新しようとしている途中、とも言えるかもしれない。

朝8時という時間帯と高テンション番組のミスマッチ

「うるさい」という感覚を深掘りするうえで、「時間帯」の視点も外せない。

日曜の朝8時は、多くの家庭にとって「まだ頭が起きていない時間」だ。起床直後は副交感神経が優位で、脳は穏やかな刺激を好む状態にあるとされる。この時間帯に高テンション・高音量の番組が流れると、本人も気づかないうちにストレスとして感じることがある。

子供だけでなく、一緒にいる親にも同じことが言える。「休日の朝くらいゆっくりしたい」という感覚は、多くの大人に共通するものだろう。

さらにプリキュアの直前という枠の特殊性もある。プリキュアを楽しみにしている子供や親にとって、8:00〜8:30は「本番を待つ準備時間」でもある。そこに高刺激の番組が入ることで、「プリキュアの世界観へのウォームアップ」とはならず、「疲弊してから本番に突入する」感覚が生まれているようだ。

テレビ局側には「朝の子供番組枠を活性化させたい」という編成意図があるとみられる。しかし視聴者側の「休日朝への期待値」とのズレが、批判の温床になっている可能性がある。

まとめ|「苦手」も「好き」も、どちらも理解できる

「プリキュア前の番組がうるさい」という声は、番組そのものを全否定しているわけではないように見える。α世代の子供文化・SNS発の演出スタイル・日曜朝の時間帯感覚——複数のズレが重なって生まれた摩擦だ、と読むのが公平だろう。

子供が喜んでいるなら、それは番組が子供に刺さっているということでもある。一方で、苦手と感じる親の声にも、「朝という時間への配慮」という観点から一定の根拠がある。

どちらが正しいという話ではない。ただ、「なぜここまで反応が分かれるのか」を考えると、テレビが届けようとしている世代と、テレビを管理する側の親世代との感覚のギャップが透けて見えてくる気がする。

番組が今後どう変化していくのか、それとも視聴者が慣れていくのか——しばらく見守りたいところだ。

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橙咲 華のアバター 橙咲 華 トウサキ ハナ

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Kカルチャー&謎を解説
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