韓国・ソウル東部に位置する聖水(ソンス)エリアは、数年前まで工場や倉庫が立ち並ぶ工業地帯でした。しかし、古い建物をリノベーションしたカフェやクリエイティブ企業の進出によって、今やソウルを代表するトレンドスポットへと変貌しています。おしゃれなショップやカフェ、コスメの旗艦店が密集し、ソウル在住者だけでなく旅行者にも人気のエリアです。この記事では、2025年夏時点の最新情報をもとに、聖水の魅力や訪れる価値のある場所を徹底解説します。
聖水ってどんな場所?
聖水(성수)は韓国語で「ソンス」と読みます。地下鉄2号線の聖水駅やトゥクソム駅、水仁・盆唐線のソウルの森駅を中心としたエリアで、かつては靴工場や倉庫が集まる工業地帯でした。近年は工場や倉庫をリノベーションしたカフェやデザインオフィス、クリエイティブ企業が増え、若者やクリエイターが集まる街として注目されています。
聖水にはブランドの旗艦店やオフラインストアが多く、期間限定のポップアップストアも頻繁に開催されるため、毎回訪れても新しい発見があります。おしゃれなカフェやグルメ店も充実しており、女子旅やカップル旅行にぴったりのエリアです。ただし、人気エリアのため週末や連休は混雑するので、平日の午前中など混雑を避ける時間帯に訪れるのがおすすめです。

こんな人におすすめ
- 韓国発ブランドの旗艦店や限定商品をチェックしたい人
- インダストリアルな雰囲気のカフェ巡りが好きな人
- ソウルの最新トレンドスポットを体感したい人
- 写真映えするスポットで旅の思い出を残したい人
行く前に知っておきたいこと
聖水は路面店が中心のエリアで、一つ一つの店舗が離れている場合もあります。効率よく回りたい人は、事前に行きたい店をピックアップして地図アプリでルートを確認しておきましょう。人通りが多く、車での移動が難しい場合があるため、地下鉄や徒歩移動が基本です。また、ポップアップストアや新店舗の情報はSNSで告知されることが多いので、旅行前にブランドの公式SNSをチェックしておくと最新情報が得られます。
聖水への行き方・アクセス

聖水エリアの最寄駅は地下鉄2号線の聖水駅とトゥクソム駅、水仁・盆唐線のソウルの森駅です。観光地からのアクセスは以下の通りです:
出発地 | 最寄駅までの行き方 |
---|---|
明洞駅 | 4号線東大門歴史文化公園駅で2号線に乗り換え、聖水またはトゥクソム駅で下車 |
弘大入口駅 | 2号線で乗換えなしに聖水またはトゥクソム駅へ |
狎鴎亭ロデオ駅 | 水仁・盆唐線でソウルの森駅へ直通 |
江南駅 | 2号線で聖水またはトゥクソム駅へ乗換えなし |
ソウル駅 | 1号線市庁駅で2号線に乗り換え、聖水またはトゥクソム駅で下車 |
地下鉄を利用すれば渋滞に巻き込まれずに移動できますが、店舗が広範囲に点在しているため、タクシーを利用する場合は大通りで降車して歩く方が早い場合があります。車で直接店の前に向かうと、狭い道や人混みで進むのに時間がかかることがあるので注意しましょう。
聖水のおすすめショップ

聖水は韓国ブランドのフラッグシップストアが続々と出店しているエリアです。ここではアパレルや小物、コスメショップの中から特に人気のある店舗を紹介します。営業時間は2025年7月時点の情報で、訪問前に公式サイトやInstagramで最新情報を確認してください。
アパレル
- Martin Kim聖水フラッグシップストア – トレンド感のある韓国デザイナーズブランド。営業時間は11:30〜20:00で定休日はありません。ゆったりとした空間で最新コレクションが楽しめます。
- STAND OIL聖水フラッグシップストア – SNSでも人気のバッグブランドの旗艦店。11:00〜20:00まで営業し、定休日はありません。新作バッグはすぐに完売することもあるので早めの訪問がおすすめ。
- LCDC SEOUL – カフェやバーを併設した複合施設。4階のバーは16:00〜24:00で月曜定休です。ファッションとライフスタイルを同時に楽しめるスポットとして人気。
- KITH ソウル – アメリカ発のストリートブランドの韓国旗艦店。11:00〜21:00まで営業。限定アイテムやコラボ商品は要チェック。
- MUSINSA STANDARD 聖水店 – オンラインショッピングサイト「MUSINSA」のオフライン店舗。11:00〜21:00まで営業。ベーシックなアイテムが揃い、価格も比較的手頃。
- ADERERROR 聖水スペース – 韓国の人気ハイストリートブランド。11:00〜21:00まで営業。建築的な店内デザインも魅力。
小物・アクセサリー
- nyunyu 聖水店 – 個性的なアクセサリーが揃うショップ。営業時間は10:00〜23:00と長く、定休日なし。カフェ感覚で立ち寄れるのも魅力です。
- OSOI – 洗練されたバッグやシューズが人気。11:30〜20:00営業で定休日はありません。シンプルながら存在感のあるデザインが特徴。
コスメ
- オリーブヤングN聖水 – 2024年11月にオープンした5階建ての大型ドラッグストア「オリーブヤングN聖水」は、美容・コスメ好きの聖地。1階がポップアップスペースで新作がいち早くチェックできます。
- TAMBURINS 聖水フラッグシップストア – ハンドクリームや香水で人気のタンバリンズも聖水に旗艦店を構えています。ボトルデザインが芸術的で、店内のディスプレイも必見です。
- Torriden Connect 聖水 – 敏感肌向けのスキンケアブランド「Torriden」の体験型ストア。カウンセリングや肌測定が受けられます。
- Fwee AGIT 聖水 – カラフルなパッケージが人気のメイクアップブランド。11:00〜21:00営業。
- AMORE 聖水 – 韓国コスメ大手アモーレパシフィックが運営する体験型ストア。10:30〜20:30営業で月曜定休。肌診断やメイクサービスが受けられます。
- dasique 聖水フラッグシップストア – “大人かわいい”コスメが人気のダシークの旗艦店は、平日は11:00〜20:30、土日祝は21:00まで営業。
雑貨
- POINT of VIEW SEOUL – アートポスターや生活雑貨を扱うセレクトショップ。12:00〜20:00営業、毎月最終月曜のみ休み。
- object 聖水 – 韓国デザイナーの雑貨やステーショナリーを揃えた人気店。営業時間は12:00〜20:00で月曜定休。プレゼント探しに最適です。
聖水のおすすめカフェ・スイーツ デザート

倉庫や工場をリノベーションしたカフェが立ち並ぶ聖水は、カフェ好きにはたまらない街。ここでは人気カフェを紹介します。営業時間や定休日は2025年夏時点の情報です。
- LOWIDE ソウルの森 – コーヒーの焙煎にこだわる人気店。平日は10:00〜20:00、土日は21:00まで営業。テラス席からはソウルの森の緑を眺められます。
- Milestone Coffee 聖水店 – 落ち着いた空間でスペシャルティコーヒーを提供するカフェ。10:00〜21:00まで営業。
- NUDAKE 聖水 – モダンなスイーツが有名なデザートカフェ。11:00〜21:00営業。独創的なビジュアルのケーキがSNS映えすると人気。
- Permanent habitat – 緑あふれるプラントショップを併設したカフェ。11:00〜19:30まで営業、月曜定休。自然光が差し込む空間でリラックスできます。
- COFFEE NAP ROASTERS 聖水 – 自家焙煎コーヒーと大きな焙煎機が特徴のカフェ。平日は10:00〜21:00、土日は11:00〜21:00。
- BETON 聖水フラッグシップ – 塩パンが人気のベーカリーカフェ。営業時間は9:00〜18:30。シンプルな内装でパンの香りが漂います。
- onion 聖水 – 工場を改装した無機質なデザインと「パンドール」という雪山のようなブリオッシュで有名なカフェ。平日は8:00〜22:00、土日は9:00〜22:00。行列必至なので午前中の訪問がおすすめです。
- SUBJECTIVE CAFE – 大きな工場をリノベーションした開放感のあるカフェ。日〜木曜は11:00〜20:00、金・土曜は24:00まで営業。
- ETBA – アフォガートが有名なおしゃれカフェ。平日は8:00〜19:00、土日は10:00〜19:00で火曜定休。
聖水で味わうグルメ
カフェだけでなく、聖水には個性豊かなレストランも多数あります。ここでは代表的なお店をピックアップして紹介します。
- PIZZERIA MARIONE – ナポリスタイルのピザが楽しめる人気店。営業時間は11:30〜20:50で、15:00〜17:00はブレイクタイム、月・火曜は定休日です。
- HDD PIZZA – アメリカンスタイルのピザを提供するカジュアルレストラン。12:00〜22:00まで営業、定休日なし。
- 聖水タラク – 韓国料理のタッカンマリ(鶏鍋)やククスなどが味わえるお店。11:30〜21:15まで営業。
- タムグァン – 様々な韓国料理が楽しめる食堂。11:30〜21:10まで営業、定休日なし。
- 聖水チョッパル – 豚足料理が有名。11:00〜19:30営業で月曜休み。
- YOUR NAKED CHEESE – チーズ好きにたまらないワインバー。水・木曜は12:00〜23:00、金・土曜は24:00まで営業、月・火曜休み。
- ナンポ 聖水 – 韓国式中華の人気店。11:30〜21:30まで営業、平日の15:50〜17:00は休憩時間。
聖水でのショッピングを楽しむコツ

聖水は広範囲に店舗が点在しているため、効率よく回るにはエリアを分けて巡るのがおすすめです。以下では、アパレル・コスメ・雑貨のカテゴリー別にモデルルートを提案します。
① アパレル&雑貨散策コース
- STAND OIL聖水フラッグシップストアでバッグをチェック。人気商品の在庫状況を確認しつつ、限定カラーを狙います。店内ではブランドの世界観を体感できます。
- 徒歩5分ほどの場所にあるLCDC SEOULへ移動し、ファッションとカフェを同時に楽しみます。屋上のバーは夕方から開店するため、夜景も楽しめます。
- さらに徒歩圏内のMUSINSA STANDARDやKITH ソウルなどストリートブランドの店舗を回り、話題のアイテムをゲット。途中でobject 聖水に立ち寄って韓国デザイナーの雑貨やお土産を購入します。
- ランチや休憩は近くのonion 聖水やCOFFEE NAP ROASTERSで。倉庫を改装した広々とした空間でカフェタイムを楽しみましょう。
② コスメ&ビューティー満喫コース
- 朝一番にオリーブヤングN聖水へ。広い店内は朝のほうが比較的空いています。1階のポップアップスペースで限定商品をチェック。
- 続いてTAMBURINS聖水フラッグシップストアを訪問。ハンドクリームや香水の香りを試し、アートのような店内で写真を撮りましょう。
- スキンケア好きならTorriden Connect 聖水で肌診断を受け、自分に合ったアイテムを購入。
- メイクアップブランドFwee AGIT 聖水やdasique 聖水フラッグシップストアで新作コスメをチェック。パッケージも可愛いのでお土産にも喜ばれます。
- コスメショップ巡りの合間にはカフェNUDAKE 聖水やETBAで休憩し、糖分補給。映えるスイーツやアフォガートでインスタ写真を撮りましょう。
③ カフェ&グルメ満喫コース
- 午前中にBETON 聖水フラッグシップで塩パンや焼きたてパンを楽しみつつ朝食を取り、そのまま隣接するPermanent habitatで観葉植物を眺めながらコーヒーを飲みます。
- 昼食にはPIZZERIA MARIONEやナンポ 聖水で韓国流イタリアンや中華を堪能。予約不可の場合が多いので早めに行くのがコツ。
- 食後のデザートはNUDAKE 聖水の芸術的なケーキやonion 聖水のパンドールをシェアして味わい、午後の散策に備えましょう。
- 夕方にはSUBJECTIVE CAFEやCOFFEE NAP ROASTERSでゆっくりと過ごし、夜景を楽しみながらカフェ巡りを締めくくります。
聖水周辺の見どころ・フォトスポット

聖水エリアにはショッピングやカフェ以外にも訪れる価値のあるスポットがあります。以下では代表的な観光スポットを紹介します。
ソウルの森(서울숲)
ソウル市民の憩いの場として親しまれる広大な公園。森や湖、ガーデンが整備され、季節ごとに異なる景色が楽しめます。春は桜、秋は紅葉が美しく、ピクニックや散歩に最適です。園内には鹿や小動物が飼育されているミニ動物園や、芸術作品が展示された屋外ギャラリーもあり、家族連れにもおすすめです。
D ミュージアム
クリエイティブ企業「デザインソンス」が運営するアートミュージアム。現代アートや写真展、ファッション展など、トレンドを反映した企画展が開催されます。展示内容は頻繁に入れ替わるため、訪れるたびに新しい作品に出会えます。併設されたショップでは、オリジナルグッズやアートブックも購入可能。
SMエンターテインメント本社
K-POPファン必見の聖地。SMエンターテインメントの新社屋にはアーティスト関連の展示やカフェ、ショップなどが入り、ファンが集まるスポットになっています。ロビーにはアーティストの衣装やサインが展示されており、撮影スポットとしても人気です。
ファッションブランドの旗艦店巡り
聖水には韓国ブランドの旗艦店だけでなく、海外ブランドのコンセプトストアやショールームも集まっています。ラグジュアリーブランド「Dior」の期間限定コンセプトストアや「Louis Vuitton」のポップアップなどが過去に開催され、建物自体がアート作品のように美しいと話題になりました。最新情報は各ブランドの公式サイトやSNSで確認しましょう。
聖水の混雑と注意点

混雑を避けるコツ
聖水は平日も多くの観光客が訪れる人気エリアです。観光客だけでなく地元の若者も足を運ぶため、特に週末や祝日はカフェやショップに行列ができます。混雑を避けるには以下のポイントを押さえておきましょう:
- 平日の午前中に訪れる – 多くの店が11時頃に開店するため、10〜11時に到着すると比較的空いています。
- 人気店は事前予約や整理券の有無を確認 – カフェやコンセプトストアではアプリでの予約が必要な場合があります。例えば話題のファッションブランドのポップアップでは、事前に予約が埋まってしまうことも珍しくありません。
- 移動手段を工夫 – 駅や人気店の周辺はタクシーが混雑することが多く、目的地に着くのに時間がかかることがあります。地下鉄や徒歩を基本とし、タクシーは大通りで降りて歩くようにしましょう。
支払い方法と両替
ほとんどのお店でクレジットカードが使えますが、個人経営のカフェや屋台では現金のみの場合もあります。韓国では「T-moneyカード」という交通系電子マネーにチャージしてコンビニやカフェで支払えるので、1枚あると便利です。両替は日本の空港やソウルの主要銀行で行えますが、レートの良い両替所を利用するのもおすすめです。
トイレ事情
カフェやショップにはトイレが設置されているところが多いですが、ドリンク注文者しか利用できない場合もあります。公共トイレはソウルの森や主要駅にあり、清掃が行き届いているので安心して使えます。観光中にトイレを見つけたら早めに利用すると安心です。
聖水一日モデルコース

最後に、初めて聖水を訪れる人向けに1日で満喫できるモデルコースを紹介します。ショッピング、カフェ巡り、観光をバランスよく組み合わせています。
午前:コスメとカフェでスタート
- オリーブヤングN聖水で限定コスメや最新アイテムをチェック。朝は比較的空いているのでゆっくり見られます。
- TAMBURINS聖水フラッグシップストアでハンドクリームや香水のお土産探し。店内は写真映えスポットも多く、商品の香りを試しながら楽しめます。
- onion 聖水で人気のパンドールとコーヒーでブランチ。混雑を避けるために開店直後の訪問がおすすめ。
午後:ショップと観光スポット巡り
- STAND OILやLCDC SEOULなどのアパレルショップで最新トレンドをチェック。合間にobject 聖水で雑貨も購入。
- ソウルの森を散策し、自然の中でリフレッシュ。カフェやグルメで満腹になった後の散歩にぴったり。
- SMエンターテインメント本社を外観から見学。K-POPファンならフォトスポットとして楽しめます。
夕方:ディナーと夜カフェ
- PIZZERIA MARIONEや聖水タラクで早めのディナーを楽しみます。ブレイクタイムや定休日に注意。
- SUBJECTIVE CAFEやCOFFEE NAP ROASTERSで夜カフェ。工場をリノベした大空間で、聖水らしい雰囲気を満喫。
- 時間に余裕があれば近隣のバーやライブハウスで夜のソウルを楽しみ、ホテルへ戻ります。
おわりに

聖水は、ソウルの中でも特に急速に変化し続けるクリエイティブな街です。工場跡地を活用したカフェやショップは訪れるたびに新しい店がオープンしているので、リピーターでも飽きることがありません。この記事では代表的な店舗や観光スポットを紹介しましたが、聖水の魅力はまだまだ奥深いもの。次のソウル旅行ではぜひ聖水を訪れ、韓国の最新トレンドと個性豊かな雰囲気を体感してみてください。
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