24時間テレビのマラソン企画には、数々の感動的なエピソードがありますが、その中でも特に印象深い出来事の一つが2019年の「24時間駅伝」で起こりました。この年、番組の放送時間内にゴールできずに、次の番組開始後にゴールしたタレントがいました。そのタレントこそが、お笑い芸人のいとうあさこさんです。
2019年24時間駅伝の概要
2019年の24時間テレビ42では、従来の個人マラソンではなく「24時間駅伝」という形式が採用されました。この駅伝は4人の女性ランナーがタスキをつないで走る企画で、以下のメンバーが参加しました:
- 第1走者:近藤春菜(ハリセンボン)
- 第2走者:よしこ(ガンバレルーヤ)
- 第3走者:水卜麻美アナウンサー
- 第4走者(アンカー):いとうあさこ
総距離は148.78キロで、最終的なゴール地点は東京・両国国技館でした。
番組終了後のゴール – いとうあさこの不屈の精神

アンカーを務めたいとうあさこさんは、番組の放送終了時刻である8月25日午後8時54分までにゴールすることができませんでした。しかし、彼女は最後まで走り続け、番組終了後の午後8時58分に両国国技館にゴールしました。
「やらせ」ではない証明
24時間テレビのマラソン企画には長年「やらせ疑惑」がつきまとっており、特に以下のような疑念が持たれていました:
- 番組終了時間に合わせるため、車で移動している
- 実際の走行距離と発表距離が異なる
- ゴールタイミングが作られている
しかし、いとうあさこさんの場合、番組の都合を考えれば車で移動してでも放送時間内にゴールさせることが番組制作側にとって理想的だったにも関わらず、彼女は最後まで走り続けました。この行動は、まさに「やらせ」ではない真の努力の証明となったのです。
ゴール後の感動的なコメント
番組終了後、続いて放送された「行列のできる法律相談所」内でゴールの様子が放送されました。いとうあさこさんは、他の3人のランナーと手をつないでゴールテープを切り、以下のようにコメントしました:
「本当に不思議なんですけれど、足の感覚がなくなっても、たすきを握ると力をもらって(前に)進めた。すごく不思議な力を実感しました」
そして声を震わせながら:
「本当に時間内で(国技館のゴールに)入れなかったことだけが悔しいし、申し訳なかった。今、国技館の舞台に4人で立っていることが本当にうれしいです。応援頂いてありがとうございました」
視聴者の反応と意義
このエピソードは、視聴者からさまざまな反応を呼びました:
批判的な声
- 「ゴールシーンを生放送しないのはなぜ?」
- 「頑張った人に対しての仕打ちがひどい」
賛美の声
- 番組の都合よりも完走を優先した姿勢への称賛
- 「やらせ」疑惑に対する明確な反証としての評価
- 最後まで諦めない精神力への感動
24時間テレビマラソンの歴史における意義
いとうあさこさんのこのエピソードは、24時間テレビのマラソン企画の歴史において特別な意味を持ちています:
- 真実性の証明:番組の都合を無視してでも走り切った姿勢
- チャリティ精神の体現:個人的な困難を乗り越えてでも目標を達成する意志
- 視聴者への誠実さ:作り物ではない本物の努力を見せた
まとめ
2019年の24時間駅伝で、いとうあさこさんが番組終了後にゴールした出来事は、24時間テレビの企画が決して「やらせ」ではないことを証明する象徴的な出来事となりました。番組制作側にとって都合が悪くても、最後まで走り続けた彼女の姿勢は、多くの人々に感動を与え、チャリティ番組の本来の意義を思い出させてくれました。
この出来事は、テレビ番組における「真実」と「演出」の境界線について考えさせられる貴重なエピソードとして、今も語り継がれています。
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