どこか懐かしいのに、なぜか少しだけ怖い。まるで夢の中を永遠に彷徨っているかのような、不思議な感覚を呼び起こす「ドリームコア」。近年、インターネットを中心に、この独特な世界観に惹かれる人が増えています。
「なぜかドリームコアの画像や音楽から目が離せない」「この感覚、自分だけ?」
もしあなたがそう感じているなら、それはあなただけではありません。実は、ドリームコアが好きな人には、いくつかの共通した特徴や心理的な傾向があると言われています。
ドリームコアに惹かれる人々の7つの特徴から、その背後にある心理的な理由、さらには「あるある」ネタまで、深く掘り下げていきます。読み終わる頃には、あなたがドリームコアに惹かれる理由が、きっと見つかるはずです。
そもそもドリームコアとは?

ドリームコア(Dreamcore)とは、その名の通り「夢(Dream)」を核(コア)としたインターネット上の美学(Aesthetic)の一つです。具体的には、夢の中で見たことのあるような、あるいは夢で訪れたことがあるかのような既視感(デジャヴ)を覚える風景や空間を指します。多くの画像は、少し粗い画質で、90年代から2000年代初頭のインターネット黎明期を思わせるような雰囲気をまとっています。
その世界観は、ただ美しいだけでなく、どこか非現実的で、ノスタルジックでありながらも、同時に説明のつかない不安感や不気味さを伴うのが特徴です。光と影のコントラストが強く、誰もいない子供の遊び場、がらんとしたショッピングモール、奇妙なオブジェクトが置かれた部屋など、現実と非現実の境界線が曖昧になったようなイメージがよく見られます。
似たような美学に「リミナルスペース」や「ウィアードコア」がありますが、リミナルスペースは主に「移行空間(廊下、階段、待合室など)」に焦点を当て、その無人であることの不気味さを強調します。一方でウィアードコアは、より意図的に奇妙で理解不能な要素を組み合わせ、見る者を混乱させることを目的としています。ドリームコアは、それらの中間に位置し、より個人的な「夢」や「記憶」の感覚に訴えかける点が異なると言えるでしょう。
ドリームコアが好きな人の特徴7選

ドリームコアの世界に心を奪われる人には、どのような共通点があるのでしょうか。ここでは、多くの人に当てはまると言われる7つの特徴を、具体的な理由とともにご紹介します。あなた自身に当てはまるものがあるか、チェックしてみてくださいね。
① ノスタルジーに浸るのが好き
ドリームコアが好きな人は、過去を懐かしみ、ノスタルジックな感情に浸ることを好む傾向があります。子供の頃に遊んだ公園、昔住んでいた家の近所の風景、学生時代に通った道など、今はもう戻れない時間や場所に対して、強い愛着を感じる方が多いようです。
ドリームコアの画像が持つ、少し色褪せたような質感や、90年代〜2000年代を彷彿とさせる雰囲気は、こうしたノスタルジーを直接的に刺激します。それは単なる「懐かしい」という感情だけでなく、楽しかった記憶、少しだけ切ない思い出、忘れていたはずの感覚など、様々な感情を呼び覚ますスイッチのような役割を果たします。現実の忙しさから少し離れて、心の中にある思い出の風景を散歩するように、ドリームコアの世界観に安らぎを見出しているのかもしれません。
② 感受性が豊かで繊細
感受性が豊かで、物事の些細な変化や他人の感情に敏感なことも、ドリームコア好きの人の特徴として挙げられることが多いです。普段から、他の人が気づかないような音、光、匂い、雰囲気などを敏感に察知し、そこから様々なことを想像したり、深く考え込んだりするのではないでしょうか。
ドリームコアの作品は、直接的な言葉で何かを説明するわけではありません。一枚の画像や短い映像の中に、観る人それぞれの解釈を委ねるような、曖昧で多層的な情報が込められています。感受性が豊かな人は、その曖昧さの中から、作者の意図や隠された物語、自分自身の心と共鳴する何かを敏感に読み取ることができます。だからこそ、不気味さと美しさが同居する複雑な世界観に、より強く惹きつけられるのでしょう。
③ 一人の時間を大切にする
ドリームコアが好きな人には、内向的で、一人の時間を何よりも大切にするという共通点も見られます。大勢で賑やかに過ごすよりも、一人で静かに物思いにふけったり、自分の好きな世界に没頭したりする時間に、心地よさを感じるタイプの方が多いようです。
ドリームコアの世界は、非常にパーソナルな体験です。誰かと共有するというよりは、自分自身の内面と向き合い、個人的な記憶や感情と対話するための空間と言えるかもしれません。一人で静かにドリームコアの画像や音楽に触れていると、まるで自分だけの夢の中に入り込んだような、深い没入感を得られます。社会的なつながりや外部からの刺激から一時的に解放され、純粋に自分の感覚と向き合える時間は、彼らにとってかけがえのない癒しのひとときとなっているのです。
④ 非現実的な世界観に惹かれる
現実のルールや常識から解放された、非現実的な世界観に強い魅力を感じるのも、ドリームコアが好きな人の特徴です。ファンタジー小説や映画、シュールなアート作品など、現実にはあり得ない設定や展開に、心を躍らせる方が多いのではないでしょうか。
ドリームコアは、まさにその非現実性の宝庫です。空に浮かぶドア、水中に沈む子供部屋、あり得ないほど広大な空間など、論理的な説明がつかない風景が広がっています。こうした光景は、日常の退屈さや予測可能な毎日から心を解き放ち、自由な想像の世界へと誘ってくれます。「もしこんな場所があったら」「この先はどうなっているんだろう」と、現実の制約を忘れて空想に浸る時間は、彼らにとって創造性を刺激する源となっているようです。
⑤ 子供の頃の記憶や感覚を大事にしている
多くの大人たちが忘れてしまった、子供の頃の純粋な記憶や独特の感覚を、今でも大切に持ち続けている。これも、ドリームコアに惹かれる人によく見られる傾向です。大人になるにつれて失われがちな、理由のないワクワク感や、世界のすべてが不思議で満ちていた頃の感覚を、心のどこかで懐かしんでいるのかもしれません。
ドリームコアのモチーフには、遊具、おもちゃ、子供部屋、誕生日会の飾り付けなど、子供時代を象徴するアイテムが頻繁に登場します。しかし、それらはただ楽しい思い出として描かれるのではなく、誰もいない静寂の中で、どこか不気味な雰囲気を漂わせています。この感覚は、楽しかった子供時代にはもう戻れないという切なさや、大人になる過程で何かを失ってしまったという喪失感を象徴しているようにも見えます。だからこそ、子供の頃の感覚を大事にしている人は、その複雑な感情に強く共感するのです。
⑥ 美術・音楽・映像などアートへの関心が高い
ドリームコアは、特定の画像や音楽だけでなく、それらが織りなす総合的な「美学(Aesthetic)」です。そのため、ドリームコアが好きな人は、もともと美術、音楽、映像といった様々なアートジャンルへの関心が高い傾向があります。
普段から美術館に足を運んだり、インディーズ系の音楽を探して聴いたり、実験的な映画を観たりするのが好きな方が多いのではないでしょうか。彼らは、作品の表面的な意味だけでなく、その色彩、構図、音響、編集といった表現方法そのものに注目し、そこから自分なりの解釈や楽しみを見出すことができます。ドリームコアという、まだ定義の曖昧な新しいアートの潮流に対しても、オープンな好奇心で向き合い、その独特な表現の可能性を積極的に楽しむことができるのです。
⑦ 「なんとなく惹かれる」感覚を楽しめる
「なぜ好きか」を論理的に説明できなくても、「でも、なんだか惹かれてしまう」。この直感的な感覚を信じ、楽しむことができるのも、ドリームコアが好きな人の大きな特徴です。すべての物事に明確な理由や意味を求めるのではなく、言葉にならない曖昧な感情や、説明のつかない魅力を、そのまま受け入れることができるのです。
ドリームコアの世界は、まさにこの「なんとなく」の感覚に満ちています。なぜこの場所に惹かれるのか、なぜこの風景が懐かしいのか、その理由はすぐには分かりません。しかし、その「分からなさ」こそが、ドリームコアの魅力の核心でもあります。理由を追求するのではなく、ただその不思議な感覚に身を委ね、自分の心がどう動くかを観察する。そうした、答えのない問いを楽しむような姿勢が、ドリームコアの世界をより深く味わうための鍵となっているようです。
ドリームコアにハマる心理的な理由

では、なぜ私たちはこれほどまでにドリームコアの世界に心を奪われるのでしょうか。その背景には、いくつかの興味深い心理的な理由が隠されています。専門用語を避けつつ、わかりやすく解説します。
まず大きな理由として挙げられるのが「ノスタルジア効果」です。ノスタルジア、つまり懐かしさを感じることは、私たちの心に強い安心感をもたらします。ドリームコアが多用する90年代風の映像や、子供時代を思わせるモチーフは、このノスタルジアを刺激し、「あの頃は良かった」という温かい感情を呼び覚まします。変化が激しく、未来への不安が大きい現代社会において、過去の安定した記憶に浸ることは、一種の心理的な避難場所となるのです。
次に、「不気味の谷」現象に似た、不安と魅力が同居する感覚も関係しています。人間に非常に近いロボットに不気味さを感じるように、私たちは「よく知っているもの」が少しだけずれている状況に、強い不安と同時に抗いがたい魅力を感じることがあります。ドリームコアの「見覚えがあるのに、何かがおかしい」という世界観は、まさにこの心理を突いています。この不気味さが、ただ美しいだけの風景にはない、独特の深みと中毒性を生み出しているのです。
また、特に若い世代にとっては「デジタルネイティブ世代特有のレトロ志向」も無視できません。生まれた時からインターネットやスマートフォンが当たり前だった彼らにとって、画質の粗い写真や、一昔前のアナログな質感は、逆に新鮮で「エモい」ものとして映ります。自分が直接体験していない過去への憧れが、ドリームコアへの興味につながっている側面もあるでしょう。
最後に、現実逃避としての側面も重要です。ストレスの多い現実社会から一時的に離れ、夢のような非現実的な世界に没頭したいという欲求は、多くの人が持っています。ドリームコアは、そのための完璧な「異世界」を提供してくれます。論理や理屈が通用しないその世界では、日々の悩みや責任から解放され、純粋な感覚の旅を楽しむことができるのです。
ドリームコアが好きな人あるある

ドリームコアの世界に魅了されたあなたなら、きっと「わかる!」と頷いてしまうはず。ここでは、ドリームコア好きの間で囁かれる「あるある」ネタを、テンポよくご紹介します。いくつ当てはまるか、数えてみてくださいね。
- 夜中に見始めると最後、気づけば朝。 YouTubeやPinterestで「dreamcore」と検索したのが運の尽き。次から次へと現れる関連画像や動画の波に乗り、気づいた頃には窓の外が明るくなっている。
- 現実の風景に「ドリームコアみ」を見出しがち。誰もいない早朝の駅のホーム、夕暮れ時のショッピングモールの駐車場、なぜかポツンと置かれた公園の遊具など、日常に潜むドリームコア的なスポットを見つけては、一人で心の中で「これは…」と興奮する。
- 作業用BGMは、もっぱらドリームコア系のプレイリスト。集中したいのか、不安になりたいのか、自分でもよく分からないまま、アンビエントで少し不気味な音楽を流し続けてしまう。そして、ふとした瞬間に曲の不穏さにドキッとする。
- 写真フォルダが「謎の風景」で埋まっていく。自分で撮影した、あるいはネットで保存した、がらんとした空間や奇妙な構図の写真がどんどん増えていく。他人には「これ何?」と聞かれるが、自分にとっては宝物。
- 子供の頃の夢を妙に鮮明に覚えている。 「あの夢に出てきた場所にそっくりだ…」と、ドリームコアの画像を見て、遠い昔に見たはずの夢の記憶がフラッシュバックすることがある。
- 「The Backrooms」の動画を一度は見たことがある。ドリームコアから派生して、無限に続く黄色い部屋「The Backrooms」の恐怖と魅力にもハマってしまう。あの蛍光灯の音と湿ったカーペットの匂いが、なぜか脳裏に焼き付いて離れない。
- 自分の部屋をドリームコア風にしたくなる衝動。プロジェクターで不思議な映像を壁に映したり、間接照明やネオンサインを置いてみたりと、自分のパーソナルスペースを少しでもあの世界観に近づけようと試みる。
ドリームコアが好きな人におすすめの楽しみ方

ドリームコアの世界観をもっと深く味わいたい、自分でも何か創り出してみたい。そう感じているあなたのために、今日から始められるドリームコアの楽しみ方をいくつかご紹介します。この不思議な世界への扉は、すぐそこにありますよ。
画像やインスピレーションを探す
まずは、視覚的にドリームコアの世界に浸るのが一番の近道です。PinterestやTumblrといった画像共有サービスで「Dreamcore」や「Weirdcore」と検索すれば、世界中のクリエイターが投稿した無数のイメージに出会えます。自分の心に響く画像をコレクションして、自分だけの「夢のアルバム」を作ってみるのも楽しいでしょう。思わぬインスピレーションが湧いてくるかもしれません。
音楽の世界に耳を澄ませる
ドリームコアの雰囲気を一瞬で作り出すのが音楽の力です。YouTubeやSpotifyで「Dreamcore Playlist」や「Liminal Space Music」と検索してみてください。環境音やノイズ、ゆったりとしたシンセサイザーのメロディが織りなす、どこか懐かしくて少し不穏な音楽が、あなたの部屋を異空間に変えてくれるはずです。作業に集中したい時や、夜に一人で物思いにふけたい時のBGMとしても最適です。
自分で世界を創り出す
ドリームコアは、ただ受け取るだけでなく、自分で創り出すこともできます。特別な機材は必要ありません。スマートフォン一つで、あなたの日常に潜むドリームコア的な風景を撮影してみましょう。誰もいない廊下、奇妙な光の当たり方をしている部屋など、視点を少し変えるだけで、見慣れた風景が全く違う顔を見せます。さらに、写真加工アプリで彩度を落としたり、少しノイズを加えたりするだけで、簡単にそれらしい雰囲気の写真が作れますよ。
ゲームの世界に没入する
近年、ドリームコアの世界観を取り入れたインディーゲームも数多く登場しています。プレイヤー自身が不気味で広大な空間を探索するタイプのゲームは、まさに「歩けるドリームコア」。物語に沿って進むうちに、この美学の虜になること間違いなしです。無料でプレイできるものも多いので、「ドリームコア ゲーム」などで検索して、ぜひ一度その世界に足を踏み入れてみてください。
まとめ

この記事では、ドリームコアが好きな人の7つの特徴から、その背後にある心理、そしておすすめの楽しみ方まで、幅広く掘り下げてきました。
ノスタルジーを愛し、感受性が豊かで、一人の時間を大切にする。非現実的な世界に惹かれ、子供の頃の感覚を忘れず、アートへの関心が高い。そして、理屈抜きの「好き」という感覚を楽しめる。もし、これらの特徴の多くに共感したなら、あなたは間違いなくドリームコアの世界の住人です。
なぜ惹かれるのか、その理由が少しはクリアになったかもしれません。しかし、最終的には「好きなものを好きでいることに、理由なんていらない」のかもしれませんね。ドリームコアが与えてくれる不思議で、どこか心地よい感覚を、これからも存分に楽しんでください。あなたの夢が、もっと面白く、もっと深くなりますように。

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